【銘柄分析】TAKARA&COMPANY(7921):利回りは物足りないがストックビジネスをベースに業績は安定!

本記事は銘柄に対する記載も含みますが、投資を推奨するものではありません。
また、本記事の内容は投稿時のものとなるため企業データの最新情報と異なる可能性があります。
あくまで自己判断での投資をしていきましょう!

今回はTAKARA&COMPANYです。

主な事業としてはディスクロージャー関連で、企業の決算関連資料の作成に関するサポートを行っています。

また、2018年に海外翻訳事業会社であるTranslasia Holdings Pte. Ltd.を子会社化、2020年には翻訳・通訳事業を手掛けるサイマル・インターナショナル社(以下サイマル社)を子会社化して通訳・翻訳事業も手掛けています。

最近3月が配当月銘柄の記事が多かったのですが、こちらは5月が配当月ということで取り上げてみます。

 

事業概要

会社名TAKARA & COMPANY
業種その他製品
特徴TAKARA & COMPANY自体は持ち株会社であり、事業としては子会社が担っています。
主な子会社はディスクロージャー関連事業を手掛ける宝印刷と通訳・翻訳事業を手掛けるサイマル社です。
株価(投稿日時点)1906円
配当月5,11月

 

総合評価:90.58ポイント(48位/2717社中)

財務は優秀。利回りは2%台後半と低いのが難点だが、IRという企業活動上必須なサービスに関わっており安定感はある。

(決算説明資料より)

2021年第3四半期決算でいうと、売上の約76%がディスクロージャー関連事業となっています。

通訳・翻訳事業は2021年度大きく売上を伸ばしていますが、これはサイマル社を連結範囲に加えたためで事業自体が大きく成長したわけではありません

 

ディスクロージャー関連事業については安泰感があります

企業活動が活発になればなるほど需要も伸びますし、ストックビジネスなので逆に低調になることもありません。

新型コロナウイルスの影響で株主総会延期があったりして、2020年度の売上成長は小さかったですが中止になることは当然なく、期ずれとしてその分2021年度の売上として入ってきています。

 

サイマル社は以前はベネッセの子会社だったのですが、IR書類の翻訳と株主総会等での通訳といった部分でシナジーがあると判断して買収しました。

もともとサイマル社自体は企業において商談等のコミュニケーションで通訳・翻訳をしていただけでなく、G7伊勢志摩サミットでの通訳を行うなど通訳・翻訳業界ではレベルが非常に高い会社でした。

Webサイトでも月の写真があるのですが、脚光を浴びたのが1969年アポロ月面着陸での同時通訳ということで歴史もある会社です。

(サイマル社Webサイトより)

株式会社 サイマル・インターナショナル

年間一万件の通訳実績。1965年の創業以来、質の高い通訳・翻訳により、政府官公庁や財界、企業において国際コミュニケーショ…

 

 

とはいえIT技術の発達に伴って機械翻訳・AI通訳もどんどん優秀になってきており、斜陽産業と考えています。

コロナ影響でセグメント単位では赤字見通しですが、クラウドベースの遠隔同時通訳サービスである「interprefy」の受注が順調でリカバリーできつつあります。

今後AI通訳・翻訳で伸ばしていくのか、それともディスクロージャー関連事業とのシナジーで成長していくのか気になります。

 

 

配当のポイント:今の利回りはどうか、今後増配しそうか?

利回り、増配率ともに低く配当的には旨味は薄い。

配当指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

先日KDDIの銘柄分析について投稿してみました。 今後も似たようなかたちでいろいろな銘柄について書いてみようと思っていま…

利回り(投稿日時点)2.83%
配当推移(2016年~)50円(2016)→50円(2017)→50円(2018)→50円(2019)→54円(2020)→54円(2021予想)
2016年からの増配率+8%
2018年からの増配率+8%
配当姿勢安定配当(配当性向40~50%目安)

(決算説明資料より)

 

利益率が高くないことからそこまで割高株ではないものの利回りは低く、爆発的に売上・利益が伸びる事業ではないため増配率も低めです。

2010年台前半は2012年には配当性向が112%となったり、2015年には減益に伴う減配(24円→4円)があったりと不安定でしたが、ここ5年ほどは安定しています。

配当性向目安が40~50%となっているものの2021年度は予想配当性向37.8%ということでもう少し増配する可能性はあります

 

 

財務のポイント:業績が悪化しても事業を継続できるか、配当を維持できるか?

財務面では問題なし。

財務指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント第2弾です。 第1弾の配当についての解説は以下をご覧ください。 目次 1 財務のポイントとは?1.…

営業CFここ10年で赤字なし。
フリーCFここ10年で1回赤字あり(2020)。
自己資本比率60.7%
配当性向38.8%

 

自己資本比率は60%を超えており、キャッシュフローでもサイマル社買収に伴って2020年にフリーCFが赤字となったものの営業CFは黒字であり問題はないでしょう

主な競合他社の自己資本比率は以下のとおりです。

プロネクサス:68.1%

 

成長性のポイント:今後事業が成長しそうか?

ディスクロージャー関連事業は

成長性指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント第3弾です。 第1弾の配当についての解説、第2弾の財務についての解説はそれぞれ以下をご覧ください。…

過去3年間の売上成長(1年あたり平均)8.7%
過去3年間の純利益成長(1年あたり平均)14.6%
過去3年間の営業利益率10.4%

 

昨年7月に発表された中期経営計画では売上高を300億に、その中でも特に通訳・翻訳事業を2023年度に売上高100億としています。

(2020年5月期決算説明資料より)

 

コロナで今年は落ち込んだとはいえ、コロナ前のサイマル社の売上が51億円ですから現状コロナ影響がない状態でのポテンシャルは売上60億程度であり、かなりアグレッシブな目標に思えます。

ディスクロージャー関連事業とのシナジーで達成を目指すのか、それとも別の会社を新たに買収するのかなど具体的な道筋は分かりませんが、この点は注目です。

 

割安度合い:今の株価は割安か?

平均的な水準。

ポートフォリオ運用する上での補正の考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント最終回、ポートフォリオ構築のための微調整編です。 第1弾の配当について、第2弾の財務について、第3…

PER(時価総額÷当期純利益)14.8倍
PBR(時価総額÷純資産)1.21倍
ミックス係数(PBR×PER)(※)17.908

※ベンジャミン・グレアム氏が提唱した指標で、企業のBS・PL両方の観点から企業の株価の割安性を見極める指標で低いほど割安となります。
グレアム氏が割安としていた目安は22.5です。

競合となる会社で言うと以下のような数値です。

プロネクサス:PER 20.6倍、PBR 1.34倍、ミックス係数 27.604

 

その他:景気影響は大きいか、セクター的には積極的に購入すべきか。

主な事業であるディスクロージャー関連事業は安定。

業種:その他製品

景気敏感株か:×

 

株価:含み損益はどうなるか?

長期的には右肩上がり。

<過去1年間のチャート>

<2002年以降のチャート>

(TradingViewより)

 

8月末に一時株価が急騰しています。

その付近でのニュースがあまり見つからず、どうも8/28にモーニングスターが特集したのが原因?のようですが、その後9月に自社株の売却を行ったこともありその後は落ち着いています。

 

長期的にはここ数年はしっかりと株価も上がってきており安心して購入できそうです。

 

おわりに

企業のIR資料作成に関わっていることもあり、決算説明資料をはじめとしてIR資料は非常に見やすかったです。

個人投資家にはありがたいですね。

 

今後については個人的に斜陽産業と考えている通訳・翻訳事業がどこまで伸びるのか注視したいところです。

高配当とは呼べませんが、業績も安定して成長しており保有して損はないのではと考えています。

 

その他の銘柄分析記事は以下にまとめています。

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