決算発表すると株価はどうなる? 丹青社まさかの急上昇!

企業は年に1度決算を行い、3か月に1度は決算短信という形で計画に対する進捗を公表しています。

しかし、業績がよければ株価が上がるかというとそういうわけではありません。

なぜそのような業績になったかであったり今後の戦略に対する評価も行ったうえで、たくさんの投資家が売買を行っています。

 

今回は減収減益減配という散々な発表であったにも関わらず翌日の株価が+7.47%と大幅にプラスになった丹青社の例から、決算発表と株価の関係を考えてみようと思います。

株価はどうやって決まるのか?

株式は買いたい人と売りたい人のバランスによって決まります。

買いたい人が多ければ株価は上がり、売りたい人が多ければ下がります。

 

ではどういった要因で「買いたい」「売りたい」と思うのでしょうか。

要因は様々です。

会社の業績、事件や事故もあれば株式市場全体で金利や政治、為替、天候、国際情勢といった要因が絡み合っています。

そのため、決算発表で業績が良かった場合には原則として株価は上がり、業績が悪ければ下がります

 

しかし、上記のような要因をすべて数値化できたとしても株価の正確な予想をすることはできません。

これに加えて会社の人気が大きく影響しているためです。

人気になる理由はそれぞれですが、まとめると将来期待ができるかどうかです。

 

私の株価予想は大外れ! 何が起きたのか?

先週金曜日の15時、丹青社の決算が発表されました。

結果は前年と比較して売上高15.2%減、営業利益11.1%減、当期純利益15.6%減と新型コロナウイルスの影響が数字になって如実に表れたものでした。

今年1年の予想としては更に悪化した数字が会社予想として出されており、売上高1.8%減、営業利益60.4%減、当期純利益59.0%減となっています。

私が大好きな配当も前年の40円から26円と大きく下がること(減配)が発表されました

 

これを受けて、私は「いい会社ではあるので売りはしないものの、しばらく追加購入(買い増し)はしない」という判断をしました。

みのかぶ家計簿

本記事は銘柄に対する記載も含みますが、投資を推奨するものではありません。 また、本記事の内容は投稿時のものとなるため企業…

判断としては売りまではいかないものの、新規の購入は難しいといったところ。

中期経営計画どおりにいけば更なる発展が見込めるとは思っており今後も注視します。

減配も発表されましたが配当性向を80%以上に引き上げてなんとか株主還元をしようとしている点は評価できる点で、ぜひがんばってほしいです。

今出ている予想通りに進むかどうかも判断がつかないため、様子見しようと思ったわけです。

 

株価も当然下がるものだと思っていましたが、じたばたしてもしょうがないので一度売って安くなって買い戻すのではなく持ち続けようと考えました。

Twitterでも以下のように呟いています。

 

そして翌営業日である本日3/15の株価は以下となりました。(TradingViewより)

東証の開始時間である9時直後は値を下げています

金曜日の終値870円に対して、最も安い価格では5%以上下げて822円となりました。

金曜日の決算発表を受けて、株を売却しようと土日の間に注文を入れていたものが実際に反映されたと思われます。

 

しかし、その後株価は急上昇し、高値では948円、本日の終値としても935円となり前日終値比では+7.47%となりました。

明日以降どのように変動するかはまた分かりませんが、結果的に「株価は下がるだろう」という私の予想は大外れだったことになります。

 

もともとの株価は割安だった中で「悪材料が出尽くした」

以下は結果論となります。

なぜ減収減益、さらには減配という散々な結果だったにも関わらず株価が上がったのでしょうか。

そのためにはここ最近の株価ではなくこの1年の株価を見ておく必要があります。(TradingViewより)

新型コロナウイルスの影響が株式市場に出る前、2020年初頭の段階では株価は1300円を超えていました

それからコロナショックによって2020/3/16には557円にまで下げています

その後金融緩和の影響もあってバブル以来となる日経平均3万円を超える日も出るなど、株式市場全体ではコロナ前よりもむしろ好調になっていますが、新型コロナウイルスの影響をもろに受ける事業を主としていた丹青社の株価はそこまで回復していませんでした

 

つまり、「業績が悪くなっていること、今後の見通しが暗いこと」を理由として株を買わないと決めていた人はすでに手放したまま再び購入はしていなかったと思われます。

金曜日時点で株を持っていた人にとっては直近数年の業績が落ち込むことはもうわかりきっていたことであり、むしろその後の成長に期待する人が株を買っていたわけです。

 

金曜日の決算発表は、その業績が具体的な数字として発表されたこと、回復まで3年かかることというのは確かに衝撃はあったものの、悪影響がすべて明らかになった上でむしろ3年で回復するという目標を出せたことはプラス材料になりました

コロナショックの性質上会社のやり方が悪くて業績が落ち込んだわけではなく、どうしようもない理由だったことも挙げられます。

 

そのため、これまで「回復までどれくらいかかるか分からない」と思っていた投資家も3年で回復するなら今のうちに買っておこうと考えるようになりました。

冒頭の株価を決める要素の中で「人気」の部分が大きく高まって、業績の悪化以上に株価に影響したわけですね。

 

まとめると以下の通りです。

・株価はコロナショックと比較しても40%程低く、コロナ前の水準には戻っていなかった(会社自体のポテンシャルを考えると割安になっていた)

・株主にとっては業績が悪くなることは分かっていたことであり、決算発表を見て売却しようと思った人は少数だった

・影響がどの程度あるか・元の状態に戻るまでどれだけかかるかが明確になって、むしろ今後の成長に期待が持たれて株価が急上昇した

 

純粋に配当収入を求めた場合どう動くべきか

世の中で期待が高まり、株価が上がったとはいえ配当予想が変わるわけではありません

直近はコロナショック以前の配当よりも下がったままとなります。

 

では純粋に配当収入を求める場合、利回りは低いものの今の株価で買っておくべきなのか、それとも回復を見届けてから安心した状態で購入すべきなのかどちらでしょうか。

今回は以下の2ケースで比較してみます。

①3/15終値で丹青社の株を100株購入して5年間保有し続けた場合の配当金額

②今は利回り3.5%の別銘柄に投資しておき、2年後に売却して売却金額分丹青社の株を購入した場合の配当金額

 

なお、以下の条件で計算します。

<丹青社>

①2021年は予想どおりの26円

②2022年以降は中期経営計画どおりのEPS(一株当たりの純利益)および配当性向50%とする
※ 2022年→30.5円 2023年→42円(コロナショック前の2019年と同額)

③2024年以降は毎年2円ずつ増配(2024年→44円、2025年→46円)

④2年後の株価はコロナショック直前と同水準(1300円)で今の価格よりも40%値上がり

<その他>

⑤「利回り3.5%の別銘柄」の株価は上げ下げなく2年後に売却する

 

さて、計算してみましょう。

①の場合・・・

(26円 + 30.5円 + 42円 + 44円 + 46円) × 100株 = 18850円

②の場合・・・

(33.25円 + 33.25円) ×100株 + (42円 + 44円 + 46円)× 71.4株 = 16,074.8円
※950円×3.5%=33.25円、丹青社の株を買い戻す際に値上がりしているので71.4株だけ購入

 

直近2年は丹青社の業績が戻っていないため配当金は少なくなってしまいますが、2年後に株価がコロナ前の水準まで戻ったとすると今のうちに安く購入できていたことが功を奏して、5年間での配当金収入は今は利回りが低くなってしまっている丹青社の株を持ち続けた方が多いという結果になりました。

高配当投資をするうえで、直近の配当金額だけで考えるのではなく増配も見越して安いうちに買っておくというのがいかに重要かが分かりますね。

 

もっとも株価・業績・配当が上記の計算の通りになるかどうかは分からないため、今買っておくのが絶対に得とは言い切れません。

このあたりが株式投資の難しいところです。

 

おわりに

今回は減収減益減配の決算発表から大きく株価が上がった丹青社の例で、株価について書いてみました。

 

実際には信用取引での損切りも発生して株価が大きく上がったのではないかとも思いますし、本日3/16は日経平均で+0.17%、TOPIXも+0.91%上昇と市場全体の流れも株価上昇の一因になっていたと思われます。

 

しかし、数字の悪い決算がその後の株価にマイナスに働くわけではないということは間違いありません。

 

と言いつつも、明日の株式市場では反発して大暴落するかもしれません。

株式市場では一寸先は闇です。未来は誰にもわかりません。

 

長期投資なので日々の株価値動きにはそこまでこだわらないようにしつつも、やはり1円でも安く買っておきたいとは思ってしまうもの。

深く考えずに「月曜日は下がる」と考えてしまった自分への反省も含め今後も投資を勉強していこうと思います。

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