【銘柄分析】ジャックス(8584):安定高配当なクレジットカード会社

本記事は銘柄に対する記載も含みますが、投資を推奨するものではありません。
また、本記事の内容は投稿時のものとなるため企業データの最新情報と異なる可能性があります。
あくまで自己判断での投資をしていきましょう!

今回はジャックスです。

前回投稿した高配当ランキングで増配によるランキング上昇銘柄としてご紹介した会社です。

みのかぶ家計簿

銘柄分析記事にて、いくつかの指標から機械的に自分流銘柄ランキングを作成しています。 株価によっても変動する仕組みにしてい…

 

=========================================

2020年度決算発表の分析を以下の記事で行いました。

関連記事

決算シーズンですね。企業は3か月ごとに四半期決算を出しますが、その年度の終わりに出す本決算では最終的な結果と翌年の会社予想が出されます。四半期決算が中間報告で、本決算が最終報告ですね。毎年3月に決算を迎える会社が多い[…]

=========================================

 

事業概要

会社名ジャックス
業種その他金融業
特徴三菱UFJ系列の大手クレジットカード会社です。
オートローン(自動車ローン)が主力となっており、近年では住宅・オートローンの残高が積みあがって業績をけん引しています。
お金を貸す会社のため貸倒(借金を返済してもらえなくなること)がリスクとなりますがこれが非常に少なく、優良な貸出がどんどん増えているのが現状です。
株価(投稿日時点)2376円
配当月3,9月

 

総合評価:91.80ポイント(36位/2717社中)

コロナショックも貸倒増加には繋がらず。優良貸出多く事業安定性は高い!

貸倒増加に伴う業績悪化が予想されましたが、実際には想定以上に抑制される結果となりました。

財務パートで解説しますが、近年売上が拡大しているものの返済されない貸倒の割合が増えることはなく、事業が非常に安定していると言えます。

 

配当のポイント:今の利回りはどうか、今後増配しそうか?

10年以上減配なし。株価の伸びが悪いこともあり増配しながら高配当化!

配当指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

先日KDDIの銘柄分析について投稿してみました。 今後も似たようなかたちでいろいろな銘柄について書いてみようと思っていま…

利回り(投稿日時点)4.42%
配当推移(2016年~)70円(2016)→75円(2017)→80円(2018)→80円(2019)→95円(2020)→105円(2021予想)
2016年からの増配率+36%
2018年からの増配率+19%
配当姿勢安定配当

当社は、株主の皆様への安定的な利益還元を経営の重要課題として位置づけ、財務体質の強化、内部留保を図りつつ、財務状況及び配当性向等を総合的に判断して配当を行うことを基本方針としております。
また、2018年度よりスタートした中期3カ年経営計画「RAISE 2020」においては、連結配当性向30%を目安として安定的な利益還元を行うことを目標に掲げております。
(2021/03/23 業績予想及び配当予想の修正(増配)に関するお知らせ より)

連結配当性向30%を目安とはしており、例年30%を少し上回る程度の配当が出ています。

三菱系の文化なのかなとも思いますが減益になった年であっても減配せずに来ているので配当への安心感は強いですね。

 

財務のポイント:業績が悪化しても事業を継続できるか、配当を維持できるか?

金融系のためキャッシュフロー赤字は参考指標。
営業債権が増える一方で延滞債権率は増加せず!

財務指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント第2弾です。 第1弾の配当についての解説は以下をご覧ください。 目次 1 財務のポイントとは?1.…

営業CFここ10年で7回赤字あり(2014-2020)。
フリーCFここ10年で7回赤字あり(2014-2020)。
自己資本比率3.7%
配当性向30.5%

金融業界のため、キャッシュフローや自己資本比率といったデータではなかなか財務状況のチェックができません。

今回は営業キャッシュフロー赤字の原因について考えます。

主な原因は売上債権の増加です。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果使用した資金は3,084億73百万円(前連結会計年度は3,098億90百万円の使用)となりました。収入の主な内訳は、仕入債務の増加額1,058億72百万円、割賦利益繰延の増加額202億57百万円、税金等調整前当期純利益164億6百万円であり、支出の主な内訳は、売上債権の増加額4,510億10百万円であります
(2020年3月期 決算短信より)

(2020年3月期 決算短信より)

クレジットカードにせよローンにせよ、いったん利用者にお金を貸し、後日返済してもらうかたちになっています。

つまり会社から見るといったんは売上債権が増加し、その後延滞や貸倒がなければ無事に回収できることになります。

そのため、クレジットカードやローンを主力とする会社の業績は、売上債権の規模と延滞・貸倒の規模が要素となっています。

 

上の部分で「売上債権の増加」は確認できました。

それでは延滞・貸倒の増加が起きていないかを確認してみます。

(JACCS IRページより)

ジャックスの企業情報サイトです。企業情報、事業・サービス、株主・投資家の皆様(IR情報)、CSR活動などについて掲載して…

 

 

上の表は注意書きにあるように3か月以上の延滞債権を売上債権(厳密には営業総債権残高)で割ったものですが、売上債権の増加にかかわらず延滞債権率は増加していません。

IRページにあるようにこれまでと同等の良質な債権が積みあがっており、リスクの大きな債権が増えているわけではないことが分かります。

 

これであればキャッシュフロー赤字は問題にはならないですね。

 

成長性のポイント:今後事業が成長しそうか?

右肩上がりの業績!

成長性指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント第3弾です。 第1弾の配当についての解説、第2弾の財務についての解説はそれぞれ以下をご覧ください。…

過去3年間の売上成長(1年あたり平均)10.9%
過去3年間の純利益成長(1年あたり平均)7.7%
過去3年間の営業利益率9.9%

売上債権の増加については財務パートでも書いたとおりですが、売上・純利益としても確実に成長しています。

強みのオートローンを生かして二輪車需要の大きい東南アジアにも進出している点が今後の成長ポイントとなります。

 

クレジットカード会社というと過払い金問題が以前話題に上がりましたが、カードキャッシングの上限金利をいち早く利息制限法範囲内の18%以下に引き下げたこともあり影響は軽微になっています。

 

割安度合い:今の株価は割安か?

割安銘柄!

ポートフォリオ運用する上での補正の考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント最終回、ポートフォリオ構築のための微調整編です。 第1弾の配当について、第2弾の財務について、第3…

PER(時価総額÷当期純利益)7.1倍
PBR(時価総額÷純資産)0.5倍
ミックス係数(PBR×PER)(※)3.55

※ベンジャミン・グレアム氏が提唱した指標で、企業のBS・PL両方の観点から企業の株価の割安性を見極める指標で低いほど割安となります。
グレアム氏が割安としていた目安は22.5です。

競合となる会社で言うと以下のような数値です。

クレディセゾン:PER 7.5倍、PBR 0.42倍、ミックス係数 3.15

オリエントC:PER 16.1倍、PBR 1.12倍、ミックス係数 18.032

2社ともジャックスの3倍以上の時価総額を誇る会社ですがジャックス、クレディセゾンは割安と言えますね。

 

その他:景気影響は大きいか、セクター的には積極的に購入すべきか。

不景気で貸倒が増えると業績は悪化するため景気敏感。

業種:その他金融業

景気敏感株か:○

 

おわりに

コロナショック時に比べると株価が上昇しており利回りも低下していましたが、増配で再び利回りが良くなりました。

まだまだコロナ前の水準には戻っていないことから購入は十分検討に値します。

3月分の期末配当の比重が大きいのでこちらが欲しい人は早めに、長期で考えている場合には権利落ち後の株安を狙ってもいいかなと思います。

 

その他の銘柄分析記事は以下にまとめています。

関連記事

このブログで掲載している銘柄分析の一覧です。(随時更新予定)業種別にまとめていますので、気になる会社を探してみてください。記載内容についてはいずれも投稿時点の情報で記載しており、最新の情報とは異なっています。また、高[…]

こちらで新規投稿やニュースに対するコメントを投稿しています。