夫婦2人で必要な老後資金は6000万以上!? 30歳からはじめる老後資金づくりとは?

  • 2021年4月14日
  • 2021年4月14日
  • 家計

今回は投資から一歩離れて老後資金のためにどれくらい蓄えておけばいいのかについてです。

投資とか貯蓄とか考えるうえで、そもそもお金が足りるのか漠然とした不安のある方向けとなります。

 

老後支出の平均は?

今回計算にあたっては、総務省統計局が出している家計調査報告(家計収支編)2020年を利用します。

民間調査の結果もあるのですが、それぞれ思惑があって調査されているのでできるだけ中立的な調査結果をもとにするためです。

 

これによると、夫婦2人世帯(夫65歳以上、妻60歳以上)の収支は以下となっています。

主な収入としては社会保障給付、ほぼ年金ですね。

これが85.7%でそれ以外に働いている人であれば給与収入であったり、子供がいる場合の仕送りであったりが残りの14.3%となっています。

収入の合計としては256,660円となっています。

一方支出は255,550円です。

細かい内訳は以下のとおり。

意外と蓄えがなくても年金とすこし働くだけで黒字になっていることがわかります。

 

しかし、2019年の結果を見てみると状況が異なります。

1か月あたり33,269円の赤字です。

大きく違うのは収入のその他が2019年は8.7%に対して2020年は14.3%であること、支出については割合こそそこまで大きな違いはありませんが全体的に減っています。

毎年すべての人に調査しているわけではないため多少のブレがあるわけです。

 

いずれにせよ、年金だけで暮らしていけるわけではなくそれまでの蓄えであったり、多少仕事をして稼ぐことで補っていることは変わりありません。

 

平均は参考にならない

ここまで読んだ中で「意外と老後資金って心配しなくてもいいんだな」と思っていないでしょうか。

上に出した値はあくまで平均です。

当然人によって支出は異なります。

例えば私の場合持ち家を購入するつもりはなく一生賃貸でもいいかなと思っているのですが平均ではローン支払い済みの持ち家の人も多く計算されています。

その結果住居費としては14,518円(2020年の場合)となっており、これは私には当てはまりません。

持ち家であっても昨今はローン支払いが70歳を超えても残っているケースもあり、14,518円で収まらないケースは多いのではと思います。

 

美容・衣服(被服及び履物)についても同様です。

2020年の平均では4,699円となっていますがもっと使っている人は多いのではないでしょうか。

 

将来頭が薄くなってしまって散髪に行く必要がないとか、持ち家である実家を相続できたとか平均に近づく可能性はないわけではないのですが、それをあてにしてライフプランを組んでしまってはいけません。

安心できるライフプランのためにはそういったプラスの誤算はない前提で考えておきたいです。

 

収入についても同様です。

毎月1万円くらいなら70歳を超えても働けるのではとも思えますが、どういった状況になるかわかりません。

これもない前提で一度考え直してみましょう。

 

住居費を賃貸として毎月12万円、美容・衣服に毎月1万5000円、社会保障以外の収入がないケースを想像してみると以下となります。

収入……毎月219,976円

支出……毎月371,334円

1か月あたり151,358円の赤字となってしまいました。

 

どれだけ蓄えればいいのか

長生きするのであればそれだけ多くの資金が必要となります。

たとえば上に書いた収支の生活を65歳からはじめて、75歳まで続くなら10年分、100歳まで続くなら35年分の蓄えが必要です。

35年分蓄えようとすると以下の金額が必要になります。

151,358円 × 12か月 × 35年 = 63,570,360‬円

なんと6000万円以上です。

とてつもない金額ですね。

将来入ってくる退職金でもここまでの金額をもらえる人はなかなかいないのではないでしょうか。

働いているうちに貯金を作る、または老後必要となる支出を減らすしか方法はありません。

今回はいったん支出を減らすことは考えずに、「働いているうちに貯金を作る」方法でなんとかできないか考えてみましょう。

 

老後資金のための資産運用

ここからは6357万円を貯めるための方法を考えてみます。

結論としては「リスクを認識しつつ投資をしないと難しい」と思っています。

1.貯金で貯めるケース

まずは金利を考慮せずに貯蓄するシナリオです。

30歳から貯め始めるとすると1年あたり

63,570,360‬円 ÷ 35年 = 1,816,296円

となり、毎月15万円ほど貯金しつづければ足りることになります。

65歳までの35年間ずっとこの貯金をキープする必要があるため、たとえば今夫婦共働きで収入がある場合でも今後子供ができたりして収入が減ったりすると貯められなくなります。

 

2.日本国債で運用するケース

次に日本の国債を購入して資産運用するケースです。

今の10年国債の利回りは0.1%ほどになっています。(あれ、ネット銀行の普通預金と同じくらいしかない。。。)

楽天証券の積立かんたんシミュレーションを使ってみると以下となりました。

 

金利0.1%だとほとんど増えませんね。

金利を考慮しないケースと大差ないといってもよさそうです。

 

3.信頼性の高い債券で運用するケース

次に信頼性の高い債券を利用するケースを考えます。

日本国債よりは利回りが高いもので、今回はAGGで考えてみます。

AGGというのは米国の投資適格債券市場全体における銘柄 に投資するETFで、米国国債、政府関連債、社債、MBS、ABS、およびCMBSも含んでいます。

社債も含んでおり国債だけと比較するとリスクはありますが信頼性は高いもので、利回りは2.5%ほどです。

ただし直近では大きく利回りが下がってきており1.8%ほどになっています。

今回は2%で計算してみましょう。

資産運用で増えた分をさらに運用することで効果を高める「複利の力」も働き、10万円台になってきました。

これくらいリターンがあると投資し甲斐も出てきますね。

それでもまだ10万円を超えており、そんなに毎月投資し続けられないよという方もいる水準です。

 

3.日本株式で運用するケース

日本株は平均リターンが3%程度と言われます。

株価そんなに上がっていない期間も長いですが、配当金が出る会社も多く配当金を加味するとそれくらい見ておけばいいかなといったところ。

このケースでも計算してみます。

約85000円となりました。

最初の月15万に比べるとそろそろ「これくらいならなんとか」という人も出てきそうです。

 

4.外国株式で運用するケース

外国株は平均リターンが5%程度と言われます。

よくアメリカのS&P 500と全世界株式のどっちのリターンがいいのか・リスクが低いのかと言われますが、リスクの内容も変わってくるものですし時代によっても異なるのでこれから投資をするのであれば好みによるかなといったところ。

直近の平均を出すと7%といった数字もよく出ますが、平均を算出する期間や方法でも変わってくるものなのでここでは低めに5%とします。

毎月約5.6万円となりました。

積立NISAの上限が1か月あたり3.3万円ですから5.6万円というと夫婦2人で積立NISAの上限金額分投資しつづければ達成できる数字です。
※ 積立NISA自体は20年までですが、あくまで投資資金としてその程度という意味です。

iDeCoの掛け金で月2.3万円出せる人であれば夫婦のどちらかが積立NISAとiDeCoをやれば達成できる金額です。

投資元本の2倍近い利益がでており、投資による資産運用がどれだけ大きいか実感できますね。

 

おわりに

今回は老後資金として必要な蓄えから資産運用ケースごとに毎月どれだけ貯蓄・投資しつづければいいのかを計算してみました。

もちろん投資にはリスクはつきものですし、過去では20年以上投資すれば元本割れすることはないという実績があっても、今後も同じかどうかはわかりません

しかし、貯金だけで十分な蓄えができない一般サラリーマンからするとある程度リスクを承知で投資することは必要なのではないかと思います。

 

今回計算が煩雑になってしまうので省きましたが、老後の年金収入が今と同じレベルで受け取れるのかわかりません。

支出を見直して必要な金額を減らすこともできるでしょう。

また、65歳時点で持っている株式をすべて現金化する人はほとんどおらず、実際には資産のほとんどが金融商品なのであれば運用しながら切り崩すことが多いため35年分ではなく25年分くらいあれば十分と考える人も多いでしょう。

私自身も25年分の資産をつくることを目標としています。

みのかぶ家計簿

老後の資金として社会保障だけでは足りず2,000万円が必要というニュースが話題になったのは2019年のことでした。 「人…

 

このように人それぞれ年金の見通しや支出額が異なるため、どれくらいの収支になるのかは人によって見通しが変わってきます。

 

一度ご自身で計算してみて、資産の一部でも株式投資をしてみようと思ったらこのブログも含めて投資について勉強して、実際に少額でもはじめてみることをおすすめします。

私自身もできるだけいろんな方の役に立てるブログを書けるようがんまります。

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