利回り10%の優良株? BDCってなんだ?

桜の季節です。そろそろ我が家の周りでも桜がきれいになってきました。

とはいってもアイキャッチの写真は2月に早咲きの桜を撮ったものだったりします。

 

今回は米国株であるBDCの話です。

日本の高配当株についていくつか銘柄分析の記事を投稿してきましたが、そこでは配当2~5%程度の銘柄について書くことが多いですね。

しかし、アメリカには配当利回り10%前後といった驚異の利回りの株が存在します。

それも記念配のように1年限りのものではなく、毎年のように同じ水準で配当を出しています。

今回はそういった夢のような銘柄であるBDCを紹介します。

 

BDCとは

BDCとはBusiness Development Companyの略称です。

直訳すると「事業を開発する会社」です。

これだけだと分かりませんね。以下で説明します。

 

アメリカでは1980年に中堅企業や新興企業等の事業開発を金融面及び経営面からサポートする目的で上場されるようになりました。

特に新興企業というものは実績もなく、会社的にも成熟していないのでなかなか銀行からお金を借りることができません。

しかし、会社の立ち上がりにはたくさんのお金が必要です。

BDCはこういった会社に対して、お金を貸すだけでなく経営のサポートを行っています。

そのためその後会社が順調に成長して上場することでも大きなリターンを得られています。

 

当然お金を貸す相手が中小企業や新興企業なので、リスクも大きいです。

だからこそ銀行もお金を貸さないわけですね。

 

そんな会社が適切に運用され、継続的に社会を支えるためにBDCには特殊な規制も行われています。

たとえば資産の最低70%をちゃんと中小企業・新興企業に投資することであったり、1銘柄当たりの構成比率を全体の25%以下とすることです。

法人税優遇といった優遇措置もあるため「我々はBDCだ」といいながら銀行でもお金を借りられる大企業に投資されては制度の悪用になりますし、一方で会社が倒産するリスクも高いのでBDCが維持するためにあまり特定の会社だけに投資されるのを防いでいるわけです。

 

また、配当については利益の90%以上を出すことが求められます。

配当性向90%というと会社がキャッシュを蓄えることはなかなかできません。

当然業績に連動して、お金を返せない会社が増えるとその分減配します。

事業自体のリスクも高いため、場合によってはBDC自体が倒産してしまう可能性もあります。

 

まとめると以下の通りです。

・BDCとはリスクの高い中小企業・新興企業向けの投資会社

・いろいろと制約もあるが、法人税が優遇された上に利益の90%以上が配当として還元される

 

投資対象としてのBDC

上で書いたような特徴から投資する観点では以下のようになります。

1.配当利回りが非常に高い
2.会社自体が成長する力は弱くなるため、株価の値上がりは期待できない
3.株式の中でもリスクは高く、不況になると減配や廃業する可能性が高い

1.は高配当投資家にとってはありがたいですね。

利回りが継続して10%前後というのはなかなかありません。

 

一方で2.や3.については株式市場で暴落が発生した際の急激な株価下落につながります。

たとえば以下は代表的なBDCであるエイリスキャピタル(ARCC)のコロナショック時における株価チャートです。(TradingViewより)

 

コロナショック前は約20ドルだった株価が8ドル台にまで落ち込んでいますね。

コロナショックでは株価的にはすぐに回復しましたが、株価が下がったタイミングではいつまた値上がりするか、どこまで値下がりするのか予想もつきませんのでなかなか購入に踏み切れません。

このタイミングで購入したうえで経済が復活するのであればバーゲンセールですが、復活するかどうかは時が経ってみないと分かりません。

 

私の保有状況

私はBDC銘柄として、上に書いたARCCのほかにハーキュリーズキャピタル(HTGC)を保有しています。

いずれも一昨年あたりから気にはしていて、コロナショックによる暴落をきっかけに昨年3月に購入しました。

購入金額としては以下のようになっています。

銘柄平均購入金額購入株数
ARCC12.6ドル45株
HTGC8.37ドル75株

 

ほかにもBDCとしてはたくさんの会社があるのですが、規模や安定性を考慮してこの2社に投資しています。

毎月配当金をもらえるメインストリートキャピタル(MAIN)あたりも気にはなったんですが、3か月に1回もらえればいいだろうということでこの2社にしました。

 

現状ではARCCが株価18ドルちょっとで利回り8.8%、HTGCが株価16ドル前後で利回り8.2%といったところです。

購入金額に対する利回りとしてはARCCが12%ほど、HTGCが16%ほどとなっており、配当収入を大きく支えてくれています。

 

一方で資産が少なかったタイミングでコロナショックが起きたためにポートフォリオ全体に占める割合を無視して購入したため、現状でも全体の3%程度、配当金で見ると18%がこの2銘柄となっています。

感覚的には頼りすぎです。

リスクの高い銘柄ですので、最適なかたちとしては配当金ベースで考えた際に多くとも10%程度にしたいところです。

 

また、日本の証券会社ではBDCを扱っていないところも多いのは頭に入れておく必要があります。

以前はほかにもあったのですが、運用会社もしくは発行体から金融庁長官に対しての届出が必要となる銘柄にも関わらず、届出がされていない状態としてマネックス証券が新規買い付けを停止しました。(SBI証券はもともとこの理由で取り扱いなし)

マネックス証券

当社の米国株取扱い銘柄の一部において、国内の取扱いに際しては運用会社もしくは発行体から金融庁長官に対しての届出が必要とな…

 

問題自体が解決するようには思えないため、今後他の証券会社でも新規買い付けできなくなる可能性があります。

現在私が知る限りでは楽天証券、PayPay証券(旧One Tap Buy)ではまだ取り扱っています。

今のところはマネックス証券でも新規買い付けが停止しているだけで保有株の売却は可能です。

ただ、今後日本すべての証券会社で新規買い付けも売却もできなくなる可能性もあるので要注意です。

 

今後の投資方針

ここまで書いてきた点をまとめると以下となります。

・BDCはリスクが高いが配当利回りは10%前後と魅力的

・暴落時には大きく株価が値下がりするため、うまく購入できると実質利回りはさらに高くなる

・リスクの高い点は見過ごせないので、資産・配当金のバランスを考えるとBDCに依存しすぎるのは危険

・日本の証券会社では法的な問題で取り扱いしなくなっている傾向があり、今後一切の売買ができなくなる可能性も考慮しておいたほうが良い

 

私としては、当面BDCの新規購入はしません。

他の株を買い進める中でポートフォリオ・配当に占める割合を減らして適切な分散をしようと思っています。

ただし、また暴落が起きて今の購入金額程度まで株価が下落するようなことがあれば買い増しを検討するつもりです。

 

理由としては、リスクがある中であまり保有し過ぎたくないものの、暴落で株価は半分になるくらいになれば不安を上回るレベルで配当を受け取れる期待が生まれるかなと思っているためです。

 

とはいえ株価の急落といっても、前回はコロナショックでその前は2008年のリーマンショックでしたので、次回はまた10年後でしょうか。

そのころには楽天証券などでも新規買い付けできない可能性もありますね。。。

「世の中にはそんな会社もあるんだな」くらいで知っておくだけ(保有しない)のほうが安心かもしれません。

 

以上今回は配当が魅力的なBDCの紹介でした。

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