【銘柄分析】アールビバン(7523):事業は不安だが高成長高配当

本記事は銘柄に対する記載も含みますが、投資を推奨するものではありません。
また、本記事の内容は投稿時のものとなるため企業データの最新情報と異なる可能性があります。
あくまで自己判断での投資をしていきましょう!

今回はアールビバンです。

分析にあたっては自分自身がどう捉えるか非常に悩んだ銘柄です。

ネット界隈では評判は良くない会社であり、記念配を考慮から外すと増配も2016年以降はありません

一方で高利回りであり直近では増収増益も多い会社です。

 

 

事業概要

会社名アールビバン
業種小売業
特徴版画などの絵画や工芸品といったアートの購入・販売が主な事業です。
ラッセンの絵なども含まれています。
その他アート販売を割賦で行う金融サービスやフィットネスクラブの運営も行っています。
株価(投稿日時点)642円
配当月3,9月

 

総合評価:80.23ポイント(177位/2717社中)

コロナ影響で2021年3月度は減収減益見込みだが、2015年3月期から5年連続で増収。

概要に書いたように美術品の販売を行っています。

美術品と言ってもラッセンからディズニー、二次元キャラクターのタペストリーまで含んでおり、1点ものとは限りません。

1つの版画作品でも数百の複製が作成されます。
(原版は破棄されるということで「コピー」とは異なります。)

プリンターでの印刷するものもあるようで、この場合は無限に作成が可能です。

これを額縁とあわせて販売するというのが主なスタイルです。

 

評判の悪い点としては以下があります。

①価格が妥当ではない(ぼったくり)なのではないか

②展示会での営業がしつこい

①については美術品のためなんとも判断が難しいところです。
買いたい人がいるのであれば妥当とも呼べます。
プリンターで複製されたものが美術品と呼べるのかという点で反論も多いです。
②については実際に経験してみないと分からない部分ではありますが、「そんなことはなかった」という意見も見受けられます。
しかし、コロナで展示会が開催できないことで大きく売上に影響があったことを考えるとあながちデマとも呼びづらいです。
とはいえ数百万の出費をネット通販でというのも心理的にやりづらいですし、減収につながるのはやむを得ないですね。
企業としての評価をきちんとするには実際に展示会に行ってみて投資判断をするというのが一番手っ取り早いようにも思えますが、ここでは業績や財務といった部分でのみ分析します。

 

配当のポイント:今の利回りはどうか、今後増配しそうか?

利回りは4%台後半と非常に高い。減配リスクは少なそうだが増配もあまり見込めない。

配当指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

先日KDDIの銘柄分析について投稿してみました。 今後も似たようなかたちでいろいろな銘柄について書いてみようと思っていま…

利回り(投稿日時点)4.67%
配当推移(2016年~)30円(2016)→30円(2017)→30円(2018)→50円(2019、記念配20円含)→30円(2020)→30円(2021予想)
2016年からの増配率±0%
2018年からの増配率±0%
配当姿勢安定配当。

当社は株主様への利益還元と内部留保の双方の充実を重視し、各事業年度の業績も踏まえつつ、安定的な配当に努めることを基本方針としております。
(2019/05/31 2020年3月期 配当予想の修正に関するお知らせ より)

 

普通配当としては毎年10円であり、これに特別配当20円が加わって合計一株当たり30円の配当となることが恒常化しています。

配当性向の目安も確認した限りでは公開されておらず、赤字であった2017年も配当は維持した一方で増益した年も維持だったため、あまり業績と連動しない銘柄と思われます。

創業者が実質的に1/3の株式を保有している会社であり、良くも悪くもこういった銘柄は減配しづらい傾向があります。

 

財務のポイント:業績が悪化しても事業を継続できるか、配当を維持できるか?

自己資本比率は低くないが、キャッシュフローには不安あり。

財務指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント第2弾です。 第1弾の配当についての解説は以下をご覧ください。 目次 1 財務のポイントとは?1.…

営業CFここ10年で4回赤字あり(2011,2015-2016,2020)。
フリーCFここ10年で5回赤字あり(2011,2015-2016,2018,2020)。
自己資本比率46.1%
配当性向30.1%

 

美術品という商材の性質もあってキャッシュフローは不安定です。

 

成長性のポイント:今後事業が成長しそうか?

増収頻度は高い。現在はまだまだ伸びる情勢。

成長性指標への考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント第3弾です。 第1弾の配当についての解説、第2弾の財務についての解説はそれぞれ以下をご覧ください。…

過去3年間の売上成長(1年あたり平均)10.9%
過去2年間の純利益成長(1年あたり平均)58,5%
過去3年間の営業利益率18.9%

 

冒頭にも書いたように、2015年3月期から5年連続で増収もしています。(2021年3月期では減収見込み)

利益面でも2017年は特別損失で赤字となりましたが概ね堅調です。

 

長期で見てみると2008年から2013年まで5年連続で減収となっているなど、社会全体の景気動向には影響を受けます。

 

割安度合い:今の株価は割安か?

割安。

ポートフォリオ運用する上での補正の考え方はこちらに記載しています。

みのかぶ家計簿

銘柄選定の重要ポイント最終回、ポートフォリオ構築のための微調整編です。 第1弾の配当について、第2弾の財務について、第3…

PER(時価総額÷当期純利益)11.3倍
PBR(時価総額÷純資産)0.51倍
ミックス係数(PBR×PER)(※)5.763

※ベンジャミン・グレアム氏が提唱した指標で、企業のBS・PL両方の観点から企業の株価の割安性を見極める指標で低いほど割安となります。
グレアム氏が割安としていた目安は22.5です。

 

その他:景気影響は大きいか、セクター的には積極的に購入すべきか。

業種的には景気敏感株とは呼べない。
だが、ぜいたく品であり景気影響は増収/減収トレンドに影響あり。

業種:小売業

景気敏感株か:×

 

株価:含み損益はどうなるか?

業績と対応する形で近年は上昇傾向。

<過去1年間のチャート>

<2006年以降のチャート>

(TradingViewより)

 

直近着実に増収していたこともあり、株価は順調に上がっています。

減収が続いていた期間も含めた2006年以降のチャートを見ると、増収に転じた2014年ごろから回復していることが分かります。

割安ではあるものの、業績がそのまま評価されて株価に反映されているのが分かります。

 

おわりに

コロナ影響で直近は業績が落ち込んでいるものの、コロナ前までは売上・利益ともに着実に成長していた会社です。

利回りも高いのですが、個人的に「美術品の販売で今後も成長し続けられるだろうか」という点で確信が持てず評価を落としました。

私自身が美術品収集をしていないこともあって、(好きな人にとって)どれくらい重要なものなのかが分からないんですよね。

 

ぜいたく品であっても自分自身が好きなものであれば投資はできるのですが、自分自身が価値を理解できないものに対しては投資するのは難しいです。

実際にもっていなくても不動産のようにイメージができるものなら投資はできるんですけどね。

もし美術品販売は今後景気が一時的に落ち込んでも需要はある、と考えるのであれば投資するのも選択肢に入るかと思います。

 

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